ほめることば
Q. 4歳の男児を持つ母親です。育児書を見ると、「子どもはほめて育てよ」と書かれているものがありますが、実生活ではほめるより怒鳴りながら怒っている毎日です。余裕を持ってほめることができませんし、どんなふうにほめていいのかわかりません。
A.ひとには、ほかのひとに認められたいという「社会的承認欲求」があるとされています。ほめられることで、子どもは情緒や社会性を育てるともいわれます。
ただ、「ほめる」のは、案外と難しいものです。同じようにほめても、子どもはいつの間にか喜ばなくなったりします。ほめ言葉が、子どもの発達段階に合っていないことも一因です。
子どもの発達に応じた対応を紹介しますので参考にしてみてください。
ひとから喜ばれたい(6、7か月〜)
この時期の赤ちゃんは「ダメ」のことばで手が止まるようになります。一方で、ひとから喜ばれたいと「芸」をしだします。ひとに喜ばれたいとの気持ちの高まりは、社会性の始まりといえます。この時期は身体接触を主とし、はっきりとした表情・声色で「ダメとよい」を教えます。
ほめられたい(1歳半〜)
これくらいから、子どもは「よし−悪し」がわかってきます。大人が「マル!」とか「ピンポーン」といってほめると喜びます。何かができた時やいいことをした時には、同じことばや身振りでほめるようにします。
<例>マル、できた、ピンポーン
大きくなりたい(2歳前後〜)
子どもは徐々に、大きいものへのあこがれを持つようになります。この時期に「お兄ちゃん?赤ちゃん?」と聞くと、お兄ちゃん」と答えます。
<例>お兄(姉)ちゃんだね
好きなことを認められたい(3歳〜)
好きなことが違うから、ひとりひとり違います。この時期には、子どもの好きなことを受けとめてあげるような、共感的なことばかけがポイントとなります。
<例>好きなんだよね、面白いよね
勝ちたい(4歳〜)
ほかの子どもや大人との競い合いの結果を、認めてもらいたくなる時期です。「ぼくすごい?」とか「早かった?」と、子どもの方からしばしば聞いてきたりします。
<例>早い、いちばん、偉いね
うまくなりたい(4、5歳〜)
この時期から結果よりも、がんばった過程を認めることに重点をおきます。
<例>うまい、すごーい
多くのお母さんが、ほめられない自分に悩んでいます。ただ親は子に、あぶないこと、いけないことを教える必要があります。「ダメ」と注意することは親の大切な務めでもあります。「よいこと・いけないこと」をきちんと教える、子どもの話をしっかり聞くことも、ほめるのと同じに大切です。