Q.小学2年生の息子は、引っ込み思案でなかなか友だちができないようです。教室でもひとりでポツンといることが多いと先生にいわれました。いじめられてはいないようですが、親として友だちがいないのが不安です。

A.以前に、都内17の保育園にお願いして、「友だちができにくい子どもたち」がどれくらいいるかを調査したことがあります。その結果、幼児1587名のうち76名の子がピックアップされました。その率は4.8%でした。

最も「友だちができにくい年齢」が4歳ということもわかりました。その理由として、「引っ込み思案」や「乱暴」などがあげられました。

発達的にみると、4、5歳ごろから盛んになるのが「競い合い」です。特に男の子に顕著ですが、「一番、早い、勝った」を求めて、ほかの子との競争を繰り広げます。このとき負けると大泣きし、ほかの子に乱暴する子もいます。

さてこの競争心が盛んになる時代ですが、子どもにさまざまな変化が起こります。ほかの子を応援する、負けた子を慰めるなどもその一つです。

最も重要なのは、競争心が子どもの「上手になりたい」という気持を高めることです。この以前では「好き−嫌い」の主張が盛んです。嫌いなものはガンとしてやらなかったりします。ところが、上手になりたい気持が嫌いなもの、苦手なことに挑戦させ、それを乗り越えてさせていきます。

「引っ込み思案の子」とありますが、こういう子のなかには、子どもどうしの競い合いにうまく参加できない子がいます。このために、友だちができにくくなります。まずは、少人数のゲームなどで、競い合いの楽しさ教えていくとよいでしょう。

ただ、ほかの子を応援したり慰めたりする姿があったり、苦手なことでも「うまくなりたい」と挑戦するようであればあまり心配はいりません。勝ち負けよりも、読書やもの作りなど、静かな遊びが好きな子がいるからです。こういう子は、元々おだやかな性格といえます。ほかの子どもたちが競争の時代を抜け、語り合いを求めだすごろに、友だちがきっとできることと思います。

<担 当>湯汲英史
1953年生 早稲田大学 第一文学部 心理学専攻卒
(社)発達協会 常務理事 心理・言語担当 言語聴覚士 精神保健福祉士 早稲田大学客員教授